Nagai Art Gallery
Since 1971

現代書顕彰シリーズ第7弾
現代書巨匠たちによる“臨書と創作のやりとり”展

会期:2026年10月1日(木)-15日(木) 日曜休廊 
10:00~18:00 (最終日16:00まで)

【開催記念イベント】10月3日 15:00-16:00
【対談】臼田捷治うすだしょうじ  VS 永井龍之介 

上田桑鳩 臨温泉銘(折帖)

上田桑鳩 創作「無題」 54×76.5㎝ 1954年

宇野雪村 臨虢季子白盤銘(折帖)

宇野雪村 “幽”のデッサン(折帖) 1955年

森田子龍 臨「建中告身帖」軸装 1984年

森田子龍 創作「舞」140×70㎝ 1969年

井上有一 臨顔氏家廟碑 各63.7×36.2㎝ 1983年 ©UNAC TOKYO

開催イベント

10月3日(土) 15:00~16:00

【対談】臼田捷治うすだしょうじ  VS 永井龍之介 

定員30名・無料。事前申込制
 ※お電話もしくはメールでお申込みください。
 定員になり次第締め切らせて頂きます。
 電話:03-5545-5160 メール:info@nagai-garou.com

【対談者プロフィール】
☆臼田捷治うすだしょうじ (デザイン・文字文化ジャーナリスト)
 1943年長野県生まれ。早稲田大学文学部卒
 元「デザイン」誌(美術出版社)編集長
 現代装幀史、グラフィックデザイン、文字文化の分野で執筆活動
 現代書への造詣も深い

主旨

弊廊では、“現代書の父”比田井天来の流れを汲む桑鳩、雪村、子龍、有一ら現代書と戦後美術が熱く切磋琢磨されていた時代を中心に、いわば世界的アートの視野から見た現代書の意義を問う展覧会を2023年以来開催しています。
今回のテーマ“臨書と創作のやり取り”について、絵画において各画家の本領はデッサンに在りという思いがあり、折々に本画とデッサン展なども企画開催していますが、その延長線上で書家におけるデッサンに相当するものを模索する中、もちろんイコールではありませんが“臨書”が浮かび、本シリーズの展開で度々ご助言を頂いている墨人会 稻田宗哉様から本テーマをご示唆頂きました。
このたび各関係者のご協力のもと、それぞれ歴史的な各書家の傑作からの臨書とそこから展開する創作の意義を問う貴重な展覧会が実現します。
桑鳩、子龍臨書と創作、雪村臨書と“幽”のデッサン、臨書がそのまま創作ともなっている有一ら貴重な各作品展示を通して、各書家の本領をより深く認識して頂く機会になれば幸いです。
多くの皆様にご覧頂きたくご案内します。

【企画・主催】永井画廊

各臨書と創作作品

上田桑鳩 臨温泉銘(折帖)/創作「無題」 54×76.5㎝ 1954年

宇野雪村 臨虢季子白盤銘(折帖)/ “幽”のデッサン(折帖) 1955年

森田子龍 臨「建中告身帖」軸装 1984年/創作「舞」140×70㎝ 1969年

井上有一 臨顔氏家廟碑 各63.7×36.2㎝ 1983年 © UNAC TOKYO

上田桑鳩 1899-1968

1899
兵庫県吉川町(現三木市)生まれ
1929
比田井天来の門下となる 二松学舎専門学校卒業
1933
金子鷗亭らとともに書道藝術社設立
1937
大日本書道院
1940
奎星会(けいせいかい)設立
1951
日展に出品した「愛」をめぐって議論
1955
日展脱退
1968
逝去(享年70)
前衛書の先駆者
近年再評価される森田子龍、井上有一らの師

宇野雪村 1912-1995

1912
兵庫県大庭村(現新温泉町)生まれ
1932
御影師範学校卒業 上田桑鳩に師事
1940
桑鳩らと奎星会設立に参加
1948
日展入選
1949
「烏夜亭」 日展特選
1954
日展審査員
1956
日展脱退
1984
毎日芸術賞
1985
大東文化大学名誉教授
1995
逝去(享年83)
師桑鳩を創始とする前衛書の理論的完成者

森田子龍 1912-1998

1912
兵庫県豊岡生まれ 上田桑鳩に師事
戦前の書芸術運動の中核である「書道藝術」誌編集に携わる
1952
「墨人会」創立メンバー 「墨美」主宰
1955
ヨーロッパ巡回
「現代日本の書・墨の芸術」展企画
1959~
サンパウロ・ビエンナーレ出品など国際展に度々出展
1980
京都市文化功労者
1991
兵庫県文化賞
1998
86歳で逝去
「墨美」、海外の展示企画等で書の海外進出に大きな役割を果たした

井上有一 1916-1985

1916
東京下谷生まれ
1935
青山師範を経て東京市本所区横川尋常小学校訓導勤務
(41年5ヶ月間、定年に至るまで小・中学校教員として過ごす)
1941-51
上田桑鳩に師事
1952
墨人会結成参加
1957
サンパウロ・ビエンナーレ日本代表
1959
ドクメンタ(カッセル)出品以後1965年まで各国国際美術展に出品
1967-74
「日本現代書展」出品
1971
海上雅臣と出会い最初の作品集「花の書帖」(海上雅臣編、求龍堂)を刊行
初の個展開催(銀座/壹番館画廊)
1985
肝不全で没69歳
1986
京都国立近代美術館に代表作62点を収蔵
日本、ドイツ、中国、フランス等で展覧会多数開催

各作家が臨書を行った名品について

温泉銘 おんせんめい】
 書道の古典である唐・太宗皇帝の最高傑作「温泉銘」は、王羲之(おうぎし)の筆意を引継ぎつつ行書で刻まれた歴史的名碑。

虢季子白盤銘 かくきしはくばんめい】
 中国・西周時代晩期(紀元前9~8世紀)に作られた青銅器の大型の盤(水盤)に鋳込まれた有名な金文(古代文字)からの拓本による臨書作品。

建中告身帖 けんちゅうこくしんじょう】
 顔真卿(がんしんけい)が72歳建中元年(780)の時に書いた楷書の墨跡(自筆の辞令)です。現存する顔真卿の唯一の肉筆楷書作品とされている。子龍が1984年蒼龍通信で地方の人達に添削して、共に参考資料として送っていた半紙に一字臨書したものに左上に建中告身帖とスタンプし印を押している。

顔氏家廟碑 がんしかびょうひ】
 唐代の忠臣で書聖として知られる顔真卿が72歳の晩年に父顔惟貞(がんいてい)の廟のために自ら撰文・書した楷書の最高傑作。有一が晩年(1983-84)、「顔氏家廟碑」全2,800字を原寸で全臨した偉大な仕事が知られている。

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