Nagai Art Gallery
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若冲降臨
小林東雲展

Tohun Kobayashi

会期:2025年7月1日(火)-12日(土)
10:00-18:00(最終日16時まで)

「獅子」 180×65㎝

「勇鷹」 180×65㎝

白鷹 φ61㎝

鯉躍 φ61㎝

森羅 φ61㎝

万象 φ61㎝

三光鳥 φ61㎝

達磨 φ61㎝

YouTube 配信

7月4日(金) ・7月11日(金) 各18:00~

Ⅰ.若冲作品模写パフォーマンス
―“現代の若冲”小林東雲画伯が若冲に挑む―

Ⅱ.鼎談 小林東雲・景山由美子(若冲研究家 古美術景和代表)
・永井龍之介

作家より

求め続けてきた「墨と自分の融合の道 Sumi-e」

この歳になって、ようやく墨の声を僅かに感じ取れるようになった気がします。 思えば幼少の時から墨や紙に囲まれた環境の中で育ってきた私は、時にそれらに反発し、時に融和し、教えられながら、気がつけば還暦を越え、今に至っています。世阿弥の風姿花伝に見られるように、齢とともに筆の技術の衰えを感じる今になって、やっと墨が対等に語りかけてくれ始めたように思えるのです。
 私の求め続けてきた「墨と自分の融合の道」へのスタート地点に、ついに立てたような気がします。今回の展覧会を開催できますことは、自分の来し方行く末を自らに問いかけるきっかけであり、広く海外にもその真価を問う「Sumi-e」への最後の挑戦でもあります。 是非ご高覧頂ければ幸いです。

小林東雲

主旨

かねてより日本美術の本道である水墨画の伝統を現代に生かす画家の登場を待望してきましたが、出会いました。このたびご縁を頂き、現代水墨画の巨匠小林東雲画伯の個展を初めて開催します。
 3月「伊藤若冲展」での若冲模写で、生きるリズム呼吸と体全体、筆、墨、紙が一体化し若冲が乗り移ったかのようなパフォーマンスを目の当たりにし、思わず“若冲降臨”と叫びました。
 躍動する線と余白を生かした空間描写で自然界のみずみずしい息吹を伝える作品は、日本美の王道“気韻生動”に溢れ、見る人を魅了します。
 動物の本能を力強く表現した勇壮な「獅子」「勇鷹」、宇宙に連なる地球の尊い生命を想起させる円窓森羅万象シリーズなど一堂に展示します。清涼な展示空間で“水墨画の枠”を味わいながら夏のひとときをお過ごし頂ければ幸いです。

永井龍之介

出品作品

  • 水墨画18点予定

小林東雲 プロフィール

1961年
東京に生まれる。幼少の頃より書家である母親に筆法を学ぶ。青年時知己を得て中国水墨画の技法に学び、北京故宮博物院の諸師と交流し、水墨に感銘を深める。
1987年
パリ「日本の美術展」会場にての障壁画揮毫を期に、中国、インドネシア、アメリカ等で障壁画揮毫を重ね、各国で高い評価を得る。その間内外の公募展で多数受賞
1992年
天安門広場の中国歴史博物館に於いて、文化部主催による「中日友好20周年記念・小林東雲書画展」が開催された。その後、精神性の高い日本の伝統的水墨画に感じ、社寺障壁画を手掛ける。
2014年
国指定重要文化財「大本山善導寺 上段の間」に水墨障壁画の依頼を受け落成。
受賞歴
2012年 文部科学大臣賞 2017年 内閣総理大臣賞受賞
現在、作品は内外の美術館、公共施設に収蔵されている他、NHK「日曜美術館」、テレビ東京「美の巨人たち」などテレビ出演。2022年映画「線は僕を描く」水墨画監修。また、「やさしい水墨画」(主婦の友社)「水墨画へのいざない」(PHP)ほか多数の著作など、水墨の新しい表現の可能性を探りつつ、多彩な分野で精力的に活動し、水墨画の魅力を紹介、その普及につとめている。
国際墨友会 会長
国際公募展「美は国境を越えて」主催
日本水墨画美術協会 副理事長
全日中展 芸術顧問
全国公募日美展 委嘱審査員

 
2025年3月20日  「若冲 銀座降臨!展」(永井画廊)会場にて
“若冲模写パフォーマンス”

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